ブリタニカの情報はWikipediaと同じくらい不正確
Wikipediaの記述の信頼性や、誤った内容の記述が放置されているという問題が今月初めから盛り上がってました。そんなタイミングで、雑誌Natureがブリタニカ百科事典とWikipediaの科学分野の項目からピックアップし、その項目の専門分野の科学者に記述が正確かどうかを問うた調査結果が発表されました。
最終的に、極めて重要な概念に関する一般的な誤解など、深刻な誤りが見つかったものはわずか8件で、それぞれ4件ずつという結果になった。ただし、事実に関する誤記、脱落、あるいは誤解を招く文章はいくつも発見された。Wikipediaにはこのような問題が162件あったのに対し、 Britannicaのほうは123件だった。
訳がわかりにくいけど、ブリタニカもWikipediaも深刻な誤りが4件ずつ、誤記や脱落、誤解を招く文章がブリタニカに123件、Wikipediaに162件あったということのようです。調査した項目数がよくわからなかったですが、たぶん英語版だけなんだろう。
でもこれって「Wikipediaがブリタニカと同じぐらい正確」じゃなくて、「ブリタニカがWikipediaと同じぐらい不正確」ってことなんだと思う。この手の「権威ある百科事典」ってのは本来1件の誤りすら許してはならないのだから。
また、この結果を持って「Wikipediaの情報は正確」と言い切ってしまうのも問題。まず、Natureの調査は人文系などについてはノータッチ。そして、Wikipediaは書き換えることができる百科事典なので、今この瞬間に見ているページが正しいかどうかは別。誰かが不正確なものに書き換えた直後、正確な記述に直される直前である可能性だってあります。
といいつつ、私もWikipediaの内容を結構参考にしてしまったり。
| 固定リンク
この記事へのコメントは終了しました。
コメント