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もしも男性人口が激減したら、という物語

よしながふみの新作『大奥』が出たことはなんとなく気がついてましたが、「大奥もの、ねえ」とスルーしました。けど、Excite ブックスの記事「大奥、男女逆転!」を読んでびっくりしてしまいました。

伝染病で、男が激減。
男子の人口がおおよそ女子の1/4で安定し、男は子種を持つ宝として育てられ、女が労働し、全ての家業を継ぐという世になった日本。
もちろん将軍職も、女が継ぐのです。
将軍は女であり、大奥には美男が三千人!

うわあ、これは確かにSFだ。未読ですが『スカーレット・ストーム―第二海軍物語』が似たような設定だったと聞いてます。出生段階での男女比が1:5になってしまったという世界。女性の軍人登用が必要になり、日本は女性兵士を中心とした「第二海軍」を設立、と。

読んだ銅大さんによると、この本では今ひとつ設定を生かしきれてないけど、続編『新スカーレット・ストーム―南洋の大海戦』では一気にギャルゲー展開になったそうで。 (以上、もの書きWiki - スカーレット・ストーム参照)

現実に戦争の結果男性人口が激減してしまったパラグアイでは、「男は仕事をしない」と言われるほど大切にされたんだそうです。半世紀ほど一夫四妻制を認めないといけないほどだったとか。世帯主が女性になる習慣ができたというぐらいらしい。

というわけで、購入して読みました。「贅沢」というものを端的にあらわすための「大奥三千人」なわけね。「男子にしか発病しない伝染病で男女比の安定って起きるのか」というツッコミがしたくなってしまうのがつらいところ。「命定め」のような病気になってしまったのかねえ。吉宗公(女)が謎の究明をする方向で動きそうなのを期待したいです。

大奥 1 (1)
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本来は「見目麗しい男子がいっぱい」という読み方をすべきなんだろうけど、どうにも気になってしまいまして。

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