成績の高低ばかり話題になる「科学常識」
スラッシュドット ジャパン経由で、読売新聞が「文部科学省が第3期科学技術基本計画の重要政策において大人も科学を勉強していないと指摘している」と報じていました。
読売新聞の記事で出ている「科学常識チェック」ばかり話題になってますが、これは2001年2~3月調査の科学技術に関する意識調査をもとにしているみたい。15ヶ国地域国際比較に使用されたのは10問なのに、読売新聞記事には11問なのは何か意味があるのでしょうか。
3年前に公表されたこの調査結果そのものは以前に話題になったかなあ、と思って検索してみたところ、@niftyの自然環境フォーラムで話題になった時の抜粋記事「世論調査>意外とエコ好き日本人?」を発見。当時の朝日新聞記事も発掘できました。
それにしても、今回の読売新聞記事といい、朝日新聞記事といい、○×式の問題の正答率ばかり気にしてどうするんだ?
問題の「科学常識チェック」ですが、スラッシュドットではさっそくツッコまれてます。抗生物質に効ウイルス剤が含まれるだなんて知らなかったよ(Wikipediaの記述より)。
- 地球の中心部は非常に高温
- すべての放射能は人工的に作られた
- 我々が呼吸に使う酸素は植物から作られた
- 赤ちゃんが男の子になるか女の子になるかを決めるのは父親の遺伝子
- レーザーは音波を集中することで得られる
- 電子の大きさは原子よりも小さい
- 抗生物質はバクテリア同様ウイルスも殺す
- 大陸は何万年もかけて移動しており、これからも移動するだろう
- 現在の人類は、原始的な動物種から進化した
- ごく初期の人類は、恐竜と同時代に生きていた
- 放射能に汚染された牛乳は沸騰させれば安全
私は軽く考えれば、「答え」のとおりに答えられます(抗生物質に効ウイルス剤が含まれるなんて知らなかった)が、少し深く考えるととたんに答えられなくなってしまいます。
「酸素とは酸素原子のことを指しているのだろうか。だとすると植物が作ったとは到底言えない」だなんて考え込んでしまいます。聞いた話によると、最近は「火山ガスに含まれる酸素の量もけっこうある」という説もあるらしい。
また、赤ちゃんが男の子になるのを決めるのは父親の遺伝子ですが、女の子になるのを決めるのには必要ありません。無性生殖すると女の子になるの。
「非常に高温の定義」だとか「電子の大きさはどうやって測る?」、「大陸の移動とは何に対しての移動なのか(マントル面に対してだと停止です)」、「原始的な動物種って何よ」、「安全とはどのようなものか」といった細かなツッコミもできます。
科学の発展というのは「常識の枠からはずれて真実を見出す」という面もあるので、こういうテストにとらわれるのはちょっと違うんじゃないかな、と思いました。
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